BPSDは病前性格の影響を受ける【ぼっちJC】

Abstract 認知症の人に見られる行動・心理症状(BPSD)は、認知症に伴う脳機能の低下と環境要因によって生じると言われますが、同じ病気、同じような環境でもBPSDの出方には個人差があります。その個人差の要因として、病前性格にスポットを当てた論文です。DLBとADにおける角疾患では非特異的と言えるBPSDが、病前性格と関与している、という結果に見えます。 認知症の人のケアをする上で、行動・心理症状(BPSD)は避けて通れない道です。BPSDは認知症による脳機能の低下と環境要因によって生じると言われ、その対応にはまず非薬物的対応を行い、それでもどうしても解決しない場合、薬物療法を試みる、というのがガイドライン的な対応になります。 教科書的な理想論を言えば周囲がうまく対応すれば予防できる、抑えることができる、というものですが、同じ疾患で同じようなBPSDが出ても、同じ対応ではうまくいかないことは多々あります。そもそも、同じ疾患、同じような環境にいても、同じBPSDが出るわけではありません。 認知症の人がそれまで歩んできた人生が、当然その人のBPSDの出現の仕方にも影響を与えるわけです。その歩んできた人生の一つの指標として、「病前性格」がどのようにBPSDに関わるか、というテーマの論文が、今回のぼっちJCの題材です。 Tabata K, et al. Association of premorbid personality with behavioral and p…

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パーキンソン病の姿勢時振戦の性質【ぼっちJC】

そういえば、このブログは院生時代に始めたのですが、いつのまにか院生を卒業し、4月からただの臨床医として働き始めました。今までと違い、周りの人達と抄読会をすることもなくなったので、時々一人で気になる論文を読んでます。一人ジャーナルクラブ、ぼっちJCデス。 それはさておき、先日、メールをパラパラと見ていたら、とても気になる論文タイトルが目に入りました。 The nature of postural tremor in Parkinson disease. パーキンソン病の振戦は安静時振戦が特徴で、姿勢時にはそれが減弱するのですが、確かに姿勢時振戦も見られることはよくあります。そのことは古くからわかっていることで、そんな姿勢時振戦の性質が、今更Neurologyに掲載されるって、どんな研究なんだろう、と非常に興味深く、読んでみました。 Dirkx MF, Zach H, Bloem BR, Hallett M, Helmich RC. The nature of postural tremor in Parkinson disease. Neurology. 2018 Mar 27;90(13):e1095-e1103. 目次 イントロ:姿勢時振戦の種類 方法:筋電図を使う 結果:PDの姿勢時振戦は2種類、1つにはレポドパ反応性あり 個人的な印象 スポンサードリンク …

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NEJMの研修医の研修プログラムに関するRCT:ブラック研修を揶揄してる??

メールに紛れ込んでいた論文情報の中で、興味をひいたタイトルの論文があったので、とりあえずabstractだけ読んで見ました。タイトルは Education Outcomes in a Duty-Hour Flexibility Trial in Internal Medicine. 内科における勤務時間柔軟性試験における教育の結果、とでも訳せばいいでしょうか。天下のThe New England Journal of Medicineの論文です。 Desai SV et al. Education Outcomes in a Duty-Hour Flexibility Trial in Internal Medicine. N Engl J Med. 2018 Apr 19;378(16):1494-1508. かいつまんでabstractを見て行こうと思います。 目次 対象:勤務時間の長さや休憩に制限を設けない研修!? 結果:診察時間と研修時間の「割合」に差がない 結論:プログラム責任者の満足度は高かった...!? スポンサードリンク 対象:勤務時間の長さや休憩に制限を設けない研修!? ということで、まずは対象です。 We randomly assigned 63 internal medicine residency programs in the United St…

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