BPSDケアプログラム:非薬物的対応のエビデンス

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日経メディカルで興味深い記事を見つけました。「BPSDケアプログラムの効果をRCTで証明」とのことです。

問題行動の背景を見える化、ケア計画を

この記事の後半で、オンラインシステムを利用した「BPSDケアプログラム」について紹介されています。

認知症の行動・心理症状(BPSD)は、認知障害以上に患者本人のQOLや介護負担に影響することが知られています。現時点で多くの認知症患者さんで改善が見込めない認知障害に対し、BPSDは脳の障害という器質的な要因だけでなく、環境要因によって生じている側面が大きいため、認知症診療において治療ターゲットとなる症状です。

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BPSDの治療は、原則的に非薬物的対応(ケアの工夫だけでなく、音楽療法や回想法、認知行動療法などの非薬物治療を含む)を優先し、それでも効果がない場合は薬物治療を行う、と、認知症関連のガイドラインでも書かれていますが、非薬物的対応に関しての確固たる情報はあまりありません。というのも、特定の非薬物治療に関するエビデンスは非常に乏しく、「ケアの工夫」に至っては、各患者さんがBPSDを引き起こす原因は様々なため、どのような工夫をするかは千差万別で、なかなか個別のケア方法を検証するstudyができないからです。

実際に、BPSDに対するガイドラインとして、「かかりつけ医のためのBPSDに対応する向精神薬使用ガイドライン(第2版)」が広まりましたが、これは薬物療法に関するガイドラインになります。2017年に改訂された「認知症疾患診療ガイドライン」でも、BPSD治療に関して、薬物療法についてはエビデンスに則って具体的な薬剤名の記載がありますが、非薬物療法については、「〇〇療法」と記載はあるものの、具体的にどのようなものかは書かれていません。

そんな中で、個別のケアに注目するわけではなく、

      1. 問題点を明示
      2. 問題の原因の仮説を立てる
      3. 仮説に基づいたケアプランを立案・実施
      4. うまくいけばok、ダメなら再度仮説を立てる

というプロセスをRCTした、というのがシャープですね。

論文、読んでみたいですが、アブストラクトしか読めませんでした。とても興味深いです。

Nakanishi M, et al. Psychosocial behaviour management programme for home-dwelling people with dementia: A cluster-randomized controlled trial. Int J Geriatr Psychiatry. 2018 Mar;33(3):495-503.


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