エクセルの数値を指定した桁数の文字列に変換

以前、SPSSの結果から論文用にテーブルを作る際、エクセルの数値を指定した桁数に変換するためにこれまでround関数を用いていた話をしました。 しかし、この関数自体は数値を返す関数なので、例えば少数第2位を四捨五入して少数第1位まで求めたい際に、少数第1位が0になってしまうと、末尾の0は消えてしまい、整数部分しか表示されません。 B2のセルをround関数で少数第2位が四捨五入され、少数第1位が0となったため、整数部分のみ表示される C2セルの書式設定で表示形式を「数値」にし、「少数以下の桁数」で1を指定すれば、C2セルの見た目は少数第1位の0まで表示した目的の形式になりますが、以前紹介した&演算子とC2セルの参照の組み合わせで(標準偏差)のような表示を自動的に作ろうとすると、()内の数値は結局少数第1位の0が消えて、整数部分のみとなり、意味がなくなってしまいます。 C2セルの書式設定を変えれば少数第1位の0も表示されるが、C2を引数に用いた数式セルD2では少数第1位の0が表示されない なので、「あるセルの数値を、四捨五入して指定した桁数までに変換し、文字列として表示する」ことができれば、本来の目標は達成です。 text(数値, "表示形式")関数 text関数は、第一引数として指定した数値(セル内容)を、第二引数として指定した表示形式の文字列に変換して返す関数です。表示形式を指定する書式を押さえておけば、様々な数値をうまく表示できるようになります。 例えば…

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Wordの用紙の向きを途中で変更する

論文を投稿する際、Wordの原稿中にテーブルを挿入するよう指定されることが多いと思います。原稿そのものは用紙を縦に設定して書きますが、縦の用紙だと横幅が短すぎて、横長のテーブルが収まらないことがあります。そのような時は、テーブルを挿入するページのみ用紙を横に設定する必要があります。 このように途中のページだけ用紙を横に設定し、その後また元の縦に設定し直す必要が出てくる。 このためにすることは2つだけ、 セクションを分割する印刷の向きを変更する です。 1. セクションを分割する 用紙の向きを変更したい位置にカーソルを合わせ、 「レイアウト」タブから「区切り」をクリックし、出てくるメニューの中の「セクション区切り」の「現在の位置から開始」をクリックします。 この時点では見た目は何も変わりません。 2. 印刷の向きを変更する カーソルの位置はそのまま変えず、「レイアウト」タブから「印刷の向き」をクリックし、出てくるメニューの中の「横」をクリックします。 すると、次のように2ページ目から横向き設定に変わります。 これと同様の作業で、また縦書きに戻して、テーブル挿入後の原稿を続ければ良い訳です。 テーブルのフォント 用紙を横にしても、テーブルの横幅がなかなか入りきらないことがあります。その際に、フォントを調整するのも一つの手です。 SerifフォントであればTimesもしくはTimes…

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数学記号の入力方法

数学記号の入力は結構面倒。 エクセルとかでは掛け算は*にしますし、「かける」や「ばつ」を変換した×はおそらく2バイト文字になるはずなので、英語論文では使えません…。いろいろ調べてみたのですが、Macで通常のフォントで1バイトの×は、テンキーがついている場合はできるようですが、そうでなければギリシャ文字と同様、Symbolフォントで書く必要があります。 数学記号をキーボード入力する 他にも数学記号の入力はあるようですが、医学系論文でとりあえず使用頻度が高そうなものをまとめていきます。 記号入力方法±「Shift」 + 「Option」 + 「^」∆「Option」 + 「J」µ「Option」 + 「M」°(度)「Shift」 + 「Option」 + 「8」*温度の単位はこの後に「C」を追加×Symbolフォントで 「Option」 + 「E」テンキーがあるなら 「Option」 + テンキーの「*」 文字ビューワで入力 実際のところ、あまり悩まず、文字ビューアを使えばいいのかもしれません・・・。 ハイフンとマイナス—似て非なる横棒たち ところで、ハイフンとマイナスは違うということをご存知でしたか? 私はちょっと前に、医学論文の書き方に関する本で知りました…。 SPSSやエクセルで普段出てくる負の符合はハイフンが使われていますが、これは実は文書におけるマイナス記号とは違うんだそうです。 他にも似たような横棒があり…

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論文原稿の書式設定雑論

論文原稿の書式設定も雑誌によっていろいろ違いますが、よく使われる用語がわかりづらく、調べることが多々ありました。投稿規定を英語で読むのはなかなかしんどいなぁといつも思います。 ダブルスペース: double-spaced 投稿規定を見ていると、「double-spaced」という記述を見かけます。行間を1行分開けることで、基本的には「行間:2行」のことのようです。ですが、日本語ワープロと英文での行間2は異なるようです。 フォントサイズ 12 ptの英文の場合、行間を固定値で27 ptにすると、ちょうどdouble-spacedくらいになるようです。なぜか倍の24 ptだと、若干double-spacedより小さくなります。 行間:固定値27pt行間:2行 こうやって改めて見比べると全然違いますね。 当初、日本語Wordでの「行間:2行」を見て、「ダブルスペースって、ここの設定を2行にすることなんだなー」と勘違いしていた時代がありました。 ちなみに、行間設定はWordの場合、ツールバーの「挿入→段落」で行います。 Serif Font と Sans-Serif Font Serifとは文字の端についている飾りのことのようです。Serifフォントはその飾りがついていて、Sans-Serifフォントは飾りがついていない、とのこと。日本語で言うと、セリフフォントが明朝体、サンセリフフォントがゴシック体になるわけですね。 一般的に英語論文で…

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転倒・骨折のリスクファクターと予防

高齢者を診療していて、転倒などに伴う下肢の骨折を契機にADLががくんと落ちてしまうことを何度か経験しています。最近患者さんではないのですが、身近な知人で肋骨骨折、脛骨骨折が立て続けにあり、ますます転倒・骨折予防が気にかかってきたので、とりあえずまとめ。 骨折の主要原因・転倒—ADL低下や介護負担、死亡の原因にも 骨折の主要な原因は、その部位によらず転倒です。さらに、全転倒の5-10%に何らかの骨折が発生することも知られています。骨折の中でも特に大腿骨近位部骨折は、その後のADLに大きな影響を及ぼし、全転倒の1-2%に発生します。おいそれと転倒できない割合です。 転倒後は、骨折に伴う身体機能低下や疼痛による運動制限だけでなく、「転倒した」という事実から自信を喪失し、さらに活動低下を起こす(転倒後症候群)ことで、廃用症候群を起こしたり、ADLの低下を招く原因となります。そしてそこから、介護負担の増加にもつながっていきます。実際に、骨折転倒は、要支援・要介護となる原因としても比較的多いものになっています。ですので、転倒後の疼痛に対して、安静の指示はその適応範囲と期間に注意して、最小限にする必要があります。本人が「痛い」と言っていても、実は転倒後症候群で嫌がっているだけで、介助をして試してみると立位や歩行が可能である、ということもしばしばあるようですので、周囲の介入が重要になります。 参考: http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-…

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阪神大震災のとき精神科医は何を考え、どのように行動したか

熊本で地震が起こり、数日が過ぎました。 被災された方は余震の続く中、心細い時間を過ごされていることと思います。 同規模の地震では、余震の数が過去最高のペースだとか・・・。 http://www.j-cast.com/2016/04/17264319.html 被災者の皆様の無事を祈ります。 医療関係者としては、DMAT(災害時派遣医療チーム)の一員として救急医の知人が現地に派遣されたり、現地の先生方が活動されている様子など、現地での医療活動をSNSで見ては、自分の無力さを感じます。 精神科医としてこのような震災時にできることはないか、というと、実はDPAT(災害派遣精神医療チーム)という部隊がすでに派遣・展開されています。 http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/hotnews/int/201604/546590.html 災害精神医療の持つ意味は、過去の事例でもとても大きなものです。 実際に今回の熊本地震でも、避難所で高齢女性が倒れているところが見つかり、病院に搬送されるも、死亡が確認され、ストレスなどによる災害関連死の可能性があると報告されているようです。 http://news.yahoo.co.jp/pickup/6198357 その中で、私個人としてとても印象に残っているのは、阪神大震災で災害精神医療の中核を担った神戸大学附属病院精神科の医師たちの活動です。 当時同精神科の教授であった中井久夫先生を中心に、各医…

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パワポを使って高解像度figureを作成する

前回(figure作成における大きさと解像度)の続き。 figure作成のツールとして何を使うかは人それぞれかと思います。私はmacを使っていますが、基本的にはpixel matorというソフトを中心に作成しています。ただ、フローチャートを書く際はPower Point(パワポ)の方が何かと楽だと感じることがあるので、パワポを利用しています。なので、個人的には、パワポで作成した図を、そのままパワポの「ファイル->画像として保存」コマンドで保存してfigureファイルを作成できれば一番楽チンなのですが、デフォルトの設定だと画質が悪くなってしまいます・・・。 ということで、今回は、パワポで作った図を綺麗な画像ファイル(jpegやtiffなど)に変換する方法をまとめました。 目次 パワポの「画像として保存」は低解像度 パワポをpdf経由で高解像度tifに変換 まとめ 関連記事 スポンサーリンク パワポの「画像として保存」は低解像度 論文雑誌の投稿規定を見ていると、figureについては600dpi以上、などの高解像度で、tifやjpegなどのファイル形式を指定されています。しかし、普通にパワポスライドをデフォルトで画像として保存すると、非常に低解像度になってしまいます。見栄えが悪くなるだけでなく、単純に規定を満たさない解像度のため、リジェクトされてしまう可能性も高いと思います。この低解像度は、パ…

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figure作成における大きさと解像度

先日、後輩の先生に、論文のfigureは何を使って描いているか聞かれました。その際、投稿規定に指定されている「600dpi」という言葉がよくわからなかったようで、dpiについての話になりました。そのことがきっかけで、私自身も自分のfigure作成法を見直してみました。 今回のテーマは、解像度と画像のサイズの関係と、私がどう設定しているかのまとめです。 目次 画像の大きさと解像度 figure作成は大きさと解像度の設定から まとめ 関連記事 スポンサードリンク 画像の大きさと解像度 画像ファイルを作成する際に、意識していないのが大きさと解像度です。 まず、解像度とは、どれくらい画像が細かく描写されているか、であり、PC上では一般に 「1インチに何ドットの密度で表現するか」=何dots per inch(dpi)で描画されているか で規定されています。 dpiの指定自体は、画像ソフトで設定を変更するだけなので、それほど難しくないのですが、先刻の後輩の先生から、「600dpiにしたら画像ファイルの容量が馬鹿でかくなったので、画像を縮小しました」と言われて初めて気付きました。一般的に画像の大きさと解像度について、解像度の方が意識が難しいと思っていたのですが、解像度の概念が曖昧なせいで実は大きさに対する意識が低くなっているのです。 これは自分もそうだったので驚きまし…

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出先でエクセルで簡単な統計解析を行う

統計解析にはSPSSを使っていますが、研究室のデスクトップにインストールされているものを使っています。 そのPCが諸事情で使えないときに、不意に何か閃いて簡単な統計解析で自分の発想が正しいかを確認したくなるときが往々にしてあり、以前はその度に歯がゆい思いをしていました。 最近、そんなときはとりあえずエクセル関数で統計解析を行えばいいじゃん、と思うようになりました。 あくまでSPSSで本格的に統計を行うことを前提とした仮の解析なので、統計学的な正確性を期することよりは、手軽に、パイロット的に、ざっくりとわかればいい、という観点で、以下の関数を使っています。 記述統計量を求める関数 これはよく知られているものと思いますので、今更な感じがしますが、簡単にまとめ。 記述統計量関数平均average分散stdev中央値median最大値max最小値min 2群比較(t検定) ttest関数はスチューデントのt検定による2群の平均の差に関するp値を返します。 =ttest(配列1, 配列2, 尾部, 検定の種類)引数引数に指定する値配列11つ目の群のデータ配列配列22つ目の群のデータ配列尾部1: 片側分布を指定2: 両側分布を指定検定の種類 1: 対応のある2群のt検定       2: 対応のない等分散の2群のt検定   3: 対応のない分散の異なる2群のt検定 この関数は、対応のありなし、等分散かどうか、を引数で表現して一つの関数で処理できるよう…

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睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査—案外痛い簡易検査、自覚症状と客観的検査の乖離

少し前からイビキがひどく、寝起きに頭痛がしたり、日中眠気がひどいので、睡眠時無呼吸症候群(SAS)と思い、先日とうとうパルソックスを夜につけてみました。 パルソックスとは、一晩寝ている間、ずっと血中酸素飽和濃度を測定することで、SASを見つける簡易検査です。 指に経皮的に動脈血酸素飽和濃度(SpO2)を調べるのですが、そのためのクリップを一晩指につけ続けるので、指の締め付けが結構きつくて痛い。 すぐにしびれてきて、数時間つけっぱなしだとしばらく感覚がなくなる感じ。 これを一晩、6-8時間くらいつけっぱなしなわけなので、できなくはないですが思っていたよりしんどい。 私の外来には不眠が主訴の方も来るので、時々SASを疑って内科の先生に紹介することがあります。 そこで終夜睡眠ポリグラフ(PSG)やパルソックスをしていただきます。 PSGは睡眠状態をきっちり評価することができるので、様々なことがわかる検査ですが、一晩ずっと脳波を取る必要があるので、一泊入院してもらわなければなりません。 それに対し、パルソックスはSpO2しかわかりませんが、自宅に持って帰って一晩つけるだけなので、負担は少ないだろうと思いますが、今回自分で体験してみて、結構この痺れは嫌だな、と思いました。 嫌なだけで特に体に害はないでしょうが・・・。 SASの種類と原因・治療 SASには閉塞性SAS(O-SAS)と中枢性SAS(C-SAS)の2種類があります。 O-SASは、気道が何らかの原因で狭…

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